弾言
弾言成功する人生とバランスシートの使い方
小飼弾著
(総評) ★★★☆☆
自分を会社ととらえ、バランスシートをイメージして人生戦略をたてる・・・というのは新しい発想で面白いなと思った。 これからの時代は、モノ(負債)ではなくヒト(資本)が大事になってくるから、自分にどんどん投資して、自己資本比率をあげて、健全な経営を目指しましょう、、、と僕は解釈しました。 まったくの正論だと思います。 そういう意味では当たり前のことしか言っていない気もするけど、バランスシートというもので説明するのは面白かった。
(内容メモ)
- 自分という会社を立て直すために、まずは経費削減から始めること。 問題を解決するために基本は、自分でできるところからやるということ。
- サラリーマンには隙間時間がいっぱいある。 その時間は、勉強や仕事のスキルアップなど、自分の価値を向上させるための内職に充てること。
- 日本はサービス残業が多い。 オランダは日本人の7割しか働いていないのに、一人当たりGDPは日本と同じぐらい。
- 残業なしでも生活が送れるようにすること。 残業代をあてにして住宅ローンを組んではいけない。
- 時間がちょっとでも空いたら、本を読め
- 読書に限らず、情報を取り入れる時は、問題意識を持っていることが重要。 自分は何を知るべきかは、自分に何が足りないかを考えれば見えてくる。
- 本を読んだら、次は「自分」を読む。 その本を読む前の自分と、読み終わった後の自分がどう変わったかを意識する。
- 利己的の大義とは利他的ではなく、自虐的。 人はみな、他人のために何かできるわけがない。
- ただし、自分が気持よくなりたければ、先に他人を気持ちよくさせるというのは真理。
- なんでも自分のせいだと考えてみる。 知らない女の子が悲しい顔をしているときに、自分のせいだと思える人がもてる。
- 突き詰めて言えば、人生は目標や目的ではなく、過程。 「手段と目的を違えるな」ではなく、むしろ「目的を手段と違えるな」 目的を設定することはむしろ手段。 現在の道のりがつらい時は、それを十分に緩和できる目的があればよい。
- 汚いカネはない。 2000年前ローマ皇帝ウェスパシアヌスが有料公衆便所をつくった。 敵対者の嘲笑に対し、「この金は臭うか?」 今でもイタリアの公衆便所はウェスパシアヌスという。
- 自分に必要なキャッシュフロー(生活費)を普段から把握しておく。
- カネの保存則 「空間軸に対して等方、時間軸に対して非等方」 物価は上昇するし、経済は徐々に大きくなっていく。
- 「いいか悪いか」ではなく、「ナンボ」で考える習慣をつける。 定性的な思考ではなく、定量的に考えること。
- 成長したければ、今の自分の能力 + 20% の仕事をすること
- 「モノ」 は増やすことができない。 根源的にモノを所有することなできない。 せいぜい80年レンタルにしかならない。
- バランスシート: 資産 = 負債 + 資本、 カネ = モノ + ヒト
- 昔は ヒト << モノ で カネ = モノだったが、今は ヒト >> モノ となっており、カネ = ヒト となりつつある。
レビューポータル「MONO-PORTAL」